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鹿島、建設重機10台を遠隔操作できる「無人化施工システム」を開発
遠隔操作システムによる原子炉建屋上部の瓦礫解体・撤去イメージ(出典:東京電力) [写真拡大]
鹿島は18日、建設重機10台を同時に遠隔操作できる「無人化施工システム」を開発したと発表した。
鹿島では、従来からダムなどの大規模造成工事において、高精度かつ効率的に工事を進めるため、情報化施工技術を積極的に導入してきた。また、地震をはじめ水害や火山災害などの自然災害の発生した際、より安全な場所から復旧工事を行うための無人化施工技術(遠隔操作技術)を開発し、雲仙普賢岳噴火の除石工事、有珠山噴火の緊急砂防対策工事などに活用してきた。
今回開発したシステムは、鹿島の無人化施工・遠隔操作に関する技術とノウハウを結集し、建設重機10台(解体用重機8台とクローラクレーン2台)を、約500m離れた場所から同時に遠隔操作することを実現したもの。多数の無線周波数が錯綜した作業環境下における複数台の重機操縦信号やカメラ映像の大容量データ伝送、遠隔操作を行うための長距離通信など、これまで適用されていなかった技術も駆使している。
なお、東京電力福島第一原子力発電所3号機の原子炉建屋において、同システムを建屋上部の瓦礫解体・撤去工事に採用し、順調に稼働しているという。同工事では長期にわたる高放射線量下での作業となるため、作業員の被ばく線量の低減を図りながら効率的に作業を行うためには、重機の無人化施工・遠隔操作技術が必須。今後、同技術を活用し、3号機の原子炉建屋瓦礫の解体・撤去作業を計画通り完了させることを目指していくという。
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