ヤマト運輸、名古屋市の委託配達員がメール便1300冊を廃棄 配達しきれず滞留

2011年12月7日 19:20

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 ヤマト運輸は7日、名古屋主管支店管下の事業所にて、委託配達員(以下クロネコメイト)が、自宅におよそ1,600冊のクロネコメール便を滞留させ、そのうち1,300冊を廃棄していたことが、11月29日に発覚したと発表した。同社によると、滞留させたクロネコメール便は、2008年5月ごろ~2011年10月に法人の顧客より発送されたものだという。

 ヤマト運輸によると、同社は、当該クロネコメイトと2008年1月に委託契約をした。当該クロネコメイトは、2008年5月ごろ、自分が担当するエリアに同一発送荷主からのクロネコメール便が大量に到着した際に配達しきれなくなり、自宅に保管するようになった。その後も意図的に滞留を繰り返し、保管が難しくなったことから、2010年より家庭ごみとして廃棄するようになったという。そして今回、2011年11月29日に、名古屋市環境局瑞穂環境事業所より「収集したごみ袋の中にダイレクトメールが入っている」と通報があり、事態が発覚した。

 今回の事態を受け、ヤマト運輸は、「社内の再発防止委員会にて、かかる事案の再発防止に徹底して取り組む」としている。さらに、「弊社クロネコメール便をご利用いただいているお客様をはじめ、皆様に多大なご迷惑、ご心配をお掛けいたしましたことを深くお詫び申し上げる。弊社では、本年9月に秋田にてクロネコメール便の未配達が発覚し再発防止に取り組んでいる中、クロネコメイトによる滞留事案が発覚したことに対し、あらためて事の重大性を認識している。今後は、再発防止委員会のもと、再発防止策を徹底し全社一丸となって信頼回復に努めていく」とコメントしている。

 なお、滞留されていたクロネコメール便については、発送荷主に対して順次、事実の報告、謝罪を行い、今後の対応を個別に相談しているという。また、廃棄されたクロネコメール便については、発送荷主を特定することができないため、2008年5月ごろ~2011年10月に、今回の事態の該当エリアである名古屋市瑞穂区弥富町(桜ヶ丘・清水ヶ丘・緑ヶ丘・円山、上山)、名古屋市瑞穂区弥富ケ岡町・初日町・壇渓通、宛にクロネコメール便を発送した顧客は、ヤマト運輸お客様サービスセンター(0120-01-9625)にて対応するという。

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