伊藤忠、トルコで大型吊橋の建設を11億ドルで受注

2011年9月9日 15:43

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 伊藤忠商事は9日、IHIインフラシステムと共同で、トルコの有力ゼネコンや建設業者で構成される事業体NOMAYGと「イズミット湾横断橋建設工事」契約に調印したと発表した。契約金額は約11億ドル(約852億円)で、今後は詳細設計を主とした工事準備に入り、2015年に完成する予定という。

 イズミット湾横断橋は、トルコ最大の都市イスタンブールとトルコ第3位の大都市イズミル市を結ぶ高速道路プロジェクトの一部として、トルコ西部に位置するイズミット湾の南北を結ぶ、全長約3,000mの吊橋として建設されるもの。高速道路の建設で、トルコ経済のけん引役であるトルコ西部地域の経済の発展、雇用の促進とインフラ開発の促進が期待されている。

 伊藤忠商事によると、同プロジェクトでは、国の「新成長戦略」に基づくインフラ海外展開の一環として、経済産業省、国土交通省、外務省、国際協力銀行(JBIC)、日本貿易保険(NEXI)などの協力を受け、官民一体の体制で、中国・韓国企業との競争に勝つことができたという。

 伊藤忠商事は、1963年にアンカラ、1981年にイスタンブールに事務所を開設して以来、トルコを重要市場と位置付けて、自動車・繊維品等の輸入や、インフラ・発電プロジェクトなどに取り組んでいる。トルコでは、今後も引き続き営業活動を積極的に展開していく方針。

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